無酸素運動と有酸素運動
運動は無酸素運動と有酸素運動の2つの種類に分けられます。無酸素運動とは、短時間に大きなエネルギーを消費する運動で、その代表的なスポーツが、あのモーリス・グリーンやマリオン・ジョーンズがシドニーオリンピックで金メダルを獲得した100m競走です。
一方、有酸素運動は、長時間に少しずつエネルギーを出しながら、たくさんの酸素を体内に取り入れながら行う運動です。ウォーキングやサイクリング、それにエアロビクス・ダンスなどが該当します。
この有酸素運動のエネルギー源は主に脂肪です。心臓や肺の機能を高め、血液中の善玉コレステロールを増やし、中性脂肪を減らす効果がある運動です。
また、有酸素運動は動脈硬化の促進を抑える効果もあるといわれています。
筋力をつける
私たちの筋力の衰えは、からだの下部に行くほど大きくなります。
ちなみに、ふくらはぎの筋肉が衰えるスピードは、肩の筋肉の3倍といわれています。「老化は脚から」といわれるわけです。
ところで、筋肉は骨や関節を支える強靭なサポーターなようなものです。その力(筋力)が弱くなると骨や関節に負担がかかり、痛みなどの症状に悩まされることになります。
ウォーキングは、文字通り歩くことで、大腿筋が鍛えられます。大腿筋は姿勢を支える筋肉のひとつですから、強くなれば姿勢もよくなります。
姿勢がよくなれば腰痛の防止にもなります。それに、からだのバランス感覚もよくなり、転びにくくなる効果もあります。
最近、骨がもろくなる骨粗しょう症がよく話題にのぼりますが、自分の全体重を受けとめながら運動することによって、骨に適度な負荷(抵抗)がかかります。刺激を受けた骨の周りの筋肉も収縮運動を繰り返します。
その結果、血液中のカルシウムを骨に付着させる動きや骨密着度を上げる効果があるといわれています。
運動能力にあった運動
健康づくりのためには、運動強度が強ければ強いほどよいというものではありません。スポーツで大切なことは時間や量ではなく「運動できる喜びと安心」です。
ウォーキングに限らず、サイクリングや水泳など比較的ゆっくりした有酸素連動でも、からだが消費する酸素量が通常の20~40倍にもなることがありますから、オーバーペースは禁物。自分のからだの運動能力にあった運動を心がけることが大切です。
そのためには、お医者さんに相談するなり、医学的検査により、スポーツによる危険が生じる可能性がないことを確認し、安心して続けられる自分に合った運動を選びましょう。
さらに、ウォーキングに限らず、運動の前には、けがの予防として、必ずストレッチングなどでからだを柔らかくほぐし、膝やアキレス腱などの関節を十分に伸ばしておきましょう。
自分で健康チェック
おしっこは、血液が腎臓でろ過(必要な成分と不要な成分を分けること)されてつくられます。全身をめぐった血液は、腎臓の糸球体という所でろ過され、おしっこの元となる「原尿」がつくられます。
原尿が腎臓の中にある尿細管を通るときに、身体に必要なブドウ糖、ミネラルや水分などが再吸収されます。こうして、後に残った老廃物が、おしっことなって体外に排泄されるのです。
尿検査は、病院で行う健康診断などにおいても重要ですが、家庭でも、自分でおしっこの色やにおい、回数などを日ごろからチェックすることで、身体の異変をいち早くみつけることができます。
ただし、おしっこのちょっとした変化は、気にする必要はありません。おしっこの状態は、水分を多くとれば色が薄くなり、回数も増えるというように、いつも同じではありません。