ヘルスツーリズム1
「ヘルスツーリズム」って知ってますか。医学的な根拠に基づく健康回復や維持、増進につながる観光で、健康つくりのために保養地などにに行き、数日から数週間滞在することによって、体重を落とすための運動や食事の取り方などを学ぶ健康ツアーをいいます。
近年、官公庁・旅行会社・地方自治体などが連帯して、ヘルスツーリズムに結びつけた観光資源開発が全国各地で行われています。健康志向が高まる中で、日本におけるヘルスツーリズムの潜在需要は4兆円といわれています。
大手旅行会社のJTBが「メタボリック症候群の改善旅行」を発売したところ企業からの問い合わせが殺到したそうです。
1泊2日の旅行には運動プログラムが組み込んであるのは当然ですが、ホテル滞在中には、メタボに関する正しい知識や日常でも実践できる簡単な運動も学びます。
ヘルスツーリズム2
旅行後のフォローもあります。旅行中に生活パターンを変えさせて、旅行後にそれを継続させるのがダイエット成否の鍵となります。
そのため、旅行後の3ヶ月間は週に1度、ダイエットを支援するメールを送るという念の入りようです。
この旅行に行ったグループとと行かなかったグループの体重を比較すると、3ヶ月後、旅行に行かなかったグループは平均で1.2キロ増えたのに対して、旅行に行ったグループは1.6キロも減ったそうです。
旅行グループは旅行後にフィットネスクラブに入会するなどの行動の変化が見られたそうです。
明らかに、この旅行をきっかけにメタボ改善の兆しが出てきたということになります。
今後、こうした健康がテーマの旅行商品が多く発売されていくことでしょう。
こうした取り組みは、受け入れ地域の観光需要の掘り起しにもつながりますから、まさに一石二鳥。国土交通省も市場活性化のため、PR費などを補助するなどの事業を行っています。